著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

中学卒業前に渡仏しパリSGの入団テストに合格も…3カ月の短期留学が海外志向をかき立てた

公開日: 更新日:

 今年2月に23年のプロ生活に終止符を打った。流浪のサッカー人生の始まりは、中学3年時のパリ・サンジェルマン(パリSG)での3カ月の短期留学だろう。そこで彼は「異文化に適応しながらたくましく生き抜くことの大切さ」を知ったのだ。

  ◇  ◇  ◇

 初めてパリへ赴いたのは1997年1月。進学が決まっていた鹿児島実業高校の恩師・松澤隆司総監督(故人)に知人を紹介され、父・一雄さんとともに渡仏。タクシーで練習場に向かった。

「まずスタッフに言われたのは『なぜテスト生がタクシーで来るんだ?』という皮肉でした。15歳の自分は大いに面食らったことをよく覚えています」といきなりカルチャーショックを受けた。

「父が帰国して1人になってからはメトロとバスで通いましたが、最初はバスの乗り方が分からず、最寄り駅から練習場まで30分、歩く羽目になりました。やっとの思いで着いたが、誰もいない。『急に休みになったんだろう』と考えてアパートに帰ったら、『おまえには口と耳があるだろう。どうして人に聞いて確かめないんだ』と怒られた。その日は時間変更になっていたんですよね……。言葉も通じないし、食事も硬いフランスパンばっかり。困ったことが続きました」と苦笑する。

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