デーブ・スペクター氏が大谷翔平を語る「デコピンには弁護士がついていないからイジり放題」

公開日: 更新日:

山本由伸の大型犬の挙動にヒヤリ

 大谷さんが日本のプロ野球で過ごした5年間もすごく大きな財産になったと思う。業界は違うけど、「SHOGUN 将軍」で主演&プロデューサーを務めた真田広之氏と重なる部分がある。日本でしっかり土台をつくって、世界で勝負する感じがね。だからこそ、メジャーで通用する選手を育てるためにも、もっとプロ野球を盛り上げていくべきなんだ。

 それなのに、最近のテレビは朝から夜まで大谷さんの話題ばかり。「大谷ハラスメント」なんて言葉まで生まれてしまった。大谷ファンの僕でも、「さすがにやりすぎじゃない?」って思う部分はある。

 でも、批判する人よりも大谷さんの情報を求めるファンの方が圧倒的に多いのは確か。事実、大谷さん関連のニュースは視聴率が取れるんだ。

 みんな「103万円の壁」なんかより、大谷さんのことが気になって仕方がないみたい。だから、テレビ局は今日も明日も大谷さんのニュースを流す。今までも素晴らしい日本人メジャーリーガーがいたけど、大谷さんの人気は比べようもない。すごいカリスマ性だよね。

 パフォーマンスも人間性も素晴らしいけど、強いて欠点を挙げるなら「欠点がないこと」かな。奥さんもすごくすてきな方だし。イジりどころがないから、正直、トーク番組にはちょっと厳しいよね。変なこと言って大谷さんのエージェントに目をつけられたら困るし……。コメントにはかなり気を使う(苦笑)。だからメディアの目も愛犬のデコピンに行っちゃうんだよ。僕もデコピンならいくらでもイジれる。「あっ! 発情している!」とか。犬には弁護士がついていないから言い放題(笑)。

 でも、デコピンもやっぱりスゴい。オランダ原産のコーイケルホンディエっていう日本では珍しい犬種で、利口そうな顔つきだよね。実際、昨季は大観衆の前で始球式をばっちり成功させたのには驚いた。せめて普通の犬だったら親近感も湧くんだけど、あの毛並みの良さといったら。絶対にいいもの食べてるよ。ドッグフードじゃなくて本場の高級ステーキ。それも、プロの料理人が焼いたやつ。うらやましいなぁ。そんな想像が膨らむよね。

 そういえば、大谷さんの影響でデコピンの犬種の子犬が1匹100万円まで高騰したと聞く。中型犬は生涯で最大12回、1回あたり8匹くらい産めるから……、デコピンさえその気になれば、とんでもない額を稼げることになる。こんなスゴイ話ある?

 だからこそ一瞬、ヒヤッとした場面があった。山本由伸が飼っているピットブルのような大型犬がデコピンにまたがりかけた時。あの映像を見た時は、思わず「危ない!」って声が出そうになったんだ。後で知ったけど、デコピンはメスじゃなくてオスだった。完全に杞憂だったよ(笑)。逆に「種犬」と考えればもっと稼げるかもしれないね。

 こうして考えると、大谷さんはもちろん、デコピンですらニュースになっちゃう時点で、やっぱり規格外。これからも彼がどんな伝説をつくっていくのか、楽しみに見守りたいね。

(取材・構成=杉田帆崇/日刊ゲンダイ

▽デーブ・スペクター 米国でテレビプロデューサー、放送作家として活躍し、1983年に米国ABC放送の番組プロデューサーとして来日。X(旧ツイッター)のフォロワー数は、約190万人に上る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    侍Jと大谷翔平がWBCで直面するMLBからの嫌がらせ…過去何度も味わった手段選ばぬヤリ口に要警戒

  5. 10

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲