19年の世界陸上ドーハ大会の女子マラソンは強い日差しを避けるため、現地午後11時59分にスタート。それでも気温30度、湿度90%の中で、68人中28人が途中棄権。世界から批判の声が上がり、この悲劇を教訓に東京五輪では札幌に会場を移したのだが、同じことの繰り返しだった。
隔年の8月に開催される世界陸上のマラソンは、気候変動による猛暑の影響で、31年大会以降は11月にアテネで独立開催する案が検討されているとの報道もあるが、その前に今回の東京だ。ちなみに、マラソンの発着場となる国立競技場がある新宿区のここ数日の午前7時30分の気温は28度前後。たった30分のスタート繰り上げで惨事は避けられるのか。