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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

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 相手がランキング300位台でも練習と実戦は違う。リズムに乗れず、いきなりセットダウン。だが、技術はさびない。意表を突く逆クロス、ダウン・ザ・ラインへのウイナー、往年の“エアK”も飛び出し、固唾をのんでいた観客の破顔が小春日和に映えた。

 今年のツアーはアルカラス、シナーが4大大会を分け合い、ツアーファイナルはシナー。錦織も若い2強をフォローしていた。

「2人の試合は見るようにしています。特にシナーは自分の理想のスタイルで、あのプレーができるようにイメトレのつもりで見ていました」

 2人との対戦はない。やってみたい気持ちはあっても、そこまでの道のりを考えれば気が遠くなるだろう。現在のランキングは157位。暮れに香港大会のポイントが消えると230位前後に下がって本戦出場すら容易でなく、来年の全豪も予選出場が見込まれる位置だ。今回は3試合こなしたものの、まだ腰が痛むのか、最後まで重苦しさは拭えなかった。

「来年のイメージは……ないですね。自分の中でもどうしたいか模索中です。3年前の故障で元に戻るのに1年かかった。今はもっと時間がかかるようになっているし」

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