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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみが見せた“大人の変化”……苦手の芝コートで手応え、全米へ視界良好

公開日: 更新日:

 全米、全豪を2度ずつ制し、ハードコートの女王と呼ばれてきたが、今季はクレーの全仏で初の4回戦進出、芝でも前哨戦で準優勝しウィンブルドンはベスト8──サバレンカも「完敗! お酒飲んで忘れます」とお手上げだ。芝のコートはボールが低くスライドし、イレギュラーバウンドも多い。準々決勝でチェコのムホバに僅差で負けはしたものの、終始安定したプレーだった。

 成長の背景に、昨秋就任したビクトロフスキ・コーチの存在を挙げた。ラドワンスカやシフィオンテクを世に出したポーランド人。それを含め、精神的な落ち着きが印象的だった。

 28歳になった。

 母親は北海道、父はハイチ出身。大阪で生まれ、3歳でニューヨークに渡り、フロリダからのプロ転向は15歳、20歳で全米初制覇、21歳でナンバーワン。パートナーと別れて1年が経ち、愛娘は3歳に成長した……かくもワールドワイドな多様性を、自ら能動的に実践し始めた“大人のナオミ”が見えてきた。

 チームの最大目標である8月末の全米に向け、今回の苦手払拭から得た自信は大きい。夏の摩天楼にドレスコードはない。好きな米国シリーズで、まずは産後ツアー初優勝で弾みをつけたい。

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