「老いた親とは離れなさい」坂岡洋子氏

公開日: 更新日:

「親の介護をひとりで抱え込んでいる人たちに、共倒れになる前に『親から離れなさい』と伝えたいんです。施設に入れることや他人の助けを借りることも介護だと思わなきゃ。施設に入れば栄養的にいい食事を食べられる。ヘルパーにケアをしてもらうと、着替えもトイレも楽。老いた親にとっても、子供に頼るより、そのほうが幸せだと意識改革をしてください」

 著者は、2011年に「老前整理」を上梓し、10万部売れたインテリアコーディネーター。老前整理とは、元気なうちに不要なモノを捨てて整理し、生活空間を使いやすくすると同時に心を軽くすることだという。数多くの老前整理の場に立ち会う中、「頑張り過ぎている介護者」たちに出会ったのが、本書執筆のきっかけだ。

「例えば、会社で責任あるポストにいる、母親と2人暮らしの50代の独身男性。毎夜2回起きて、母親の体を起こし、トイレにつれていく暮らしを何年も続けていました。その母親は昼間に台所で転倒したときも、他人の手を借りるのは嫌だと息子の帰宅まで倒れたまま待っていた。彼は毎日睡眠不足で出社し、夕方すっ飛んで帰っていました」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも