「スクリーンの向こうに新藤兼人の遺したもの」新藤兼人著、新藤次郎編

公開日: 更新日:

 100歳で亡くなるまで現役の脚本家・映画監督として、多くの作品を世に送り出した新藤兼人の生前の文章を編んだ映画エッセー。

 軍隊に入隊した兄との面会に行くたびに、母にねだって映画を見た少年時代の思い出から、戦争体験、そして「原爆の映画は永遠に撮り続けるべきだと思っている」と自らが広島出身ゆえに人一倍こだわりがある原爆映画への思い、さらに「仕事をしているときはつねに、女優さんに性欲を感じています」と、想像する者にもっとも必要なのは知識でもセンスでも体力でもなく、欲望だと語る創作の原点まで。

 同時代を生きた名優、名女優、名監督らとの思い出を交えながら、映画一筋に生きた氏の人生と哲学がぎっしりと詰まった映画好きにはたまらない珠玉本。

(NHK出版 1800円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    長尾謙杜は熱愛報道に謝罪も「問題児」扱いで“STARTO社出世レース”からドロップアウト

  2. 2

    佐々木麟太郎をMLBドラフト大改革が直撃…スタンフォード大残留なら契約金大幅減も

  3. 3

    ホラン千秋は都立国際高校→青学大英米文学科と順調に進学も、女優の夢に破れてキャスターで開花

  4. 4

    古賀千景議員の「自衛隊」発言はそんなに的ハズレか? 得したのは“怒ってみせた”進次郎防衛相だけ

  5. 5

    トランプ大統領と高市首相がG7夕食会で「口論」し他国首脳が仲裁に? 仏メディアが報道の驚愕

  1. 6

    いよいよ“詰み”始めた高市首相…中傷動画疑惑めぐる答弁破綻で土俵際、週明け衆参集中審議が見もの

  2. 7

    白石聖は「豊臣兄弟!」代役から7月連ドラヒロインに大抜擢 “ラッキーガール”にかかる期待とリスク

  3. 8

    和久田麻由子アナ成功のカギは、“NHKの鎧”を脱いで個性を出せるかにある

  4. 9

    『ゴールデン・ビートルズ』という謎のLPを棚からひとつかみ

  5. 10

    「24時間テレビ」目玉のチャリティーマラソン走る最有力候補の実名続々!ウッチャンが初の総合司会