「スクリーンの向こうに新藤兼人の遺したもの」新藤兼人著、新藤次郎編

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 100歳で亡くなるまで現役の脚本家・映画監督として、多くの作品を世に送り出した新藤兼人の生前の文章を編んだ映画エッセー。

 軍隊に入隊した兄との面会に行くたびに、母にねだって映画を見た少年時代の思い出から、戦争体験、そして「原爆の映画は永遠に撮り続けるべきだと思っている」と自らが広島出身ゆえに人一倍こだわりがある原爆映画への思い、さらに「仕事をしているときはつねに、女優さんに性欲を感じています」と、想像する者にもっとも必要なのは知識でもセンスでも体力でもなく、欲望だと語る創作の原点まで。

 同時代を生きた名優、名女優、名監督らとの思い出を交えながら、映画一筋に生きた氏の人生と哲学がぎっしりと詰まった映画好きにはたまらない珠玉本。

(NHK出版 1800円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

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