「断薬セラピー」宇多川久美子著

公開日: 更新日:

 多くの日本人が“薬は必要”と思い込まされているが、元薬剤師である著者は薬をやめることこそ健康への第一歩であると説いている。

 例えば、血圧の薬。かつて高血圧の基準は「年齢+90㎜Hg」とされていて、60歳であれば150、80歳であれば170で何の問題もなかった。ところが今では、年齢に関係なく「130~140未満」という基準値が設けられ、元気な高齢者は中年者の基準に合わせるべく降圧剤を飲まされているという。高齢者がむやみに降圧剤を飲むと血の巡りが悪くなり、各種の体調不良や認知症のリスクが高まることも分かってきた。

 本書には、薬にまつわるさまざまな誤解や真実がつづられている。薬の飲み過ぎに疑問を持っている人は必読だ。

(WAVE出版 1300円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性