なぜ、企業は労働者を酷使するのか

公開日: 更新日:

 資本の論理に振り回されるようになった日本の未来を明るくするためには、どうしたらよいのか。著者の主張は、資本に政府の規制をかけ、日本的福祉社会をつくることだという。私は著者と意見が一緒ではないが、ここに書かれていることの9割に同意できる。そして、この本を過半の国民が読んでくれれば、日本の経済社会は、正しい方向に進路を転換できるだろう。

 ただ、残念ながら、そうはならないと思う。いまの出版界では、恐怖をあおったり、実利を示したり、センセーションがなければ売れないからだ。2400円という定価は、出版社自身が低部数を予測していることを意味する。もちろん、私は、自分の予測が外れることを心から願っている。★★★(選者・森永卓郎)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?