なぜ、企業は労働者を酷使するのか

公開日:  更新日:

「日本を貧しくしないための経済学」上条勇著(ナカニシヤ出版)

 とても質の高い日本経済論だ。恐怖をあおるでもなく、極論を展開するでもなく、日本経済に起きていることを淡々と解説していく。難しい経済理論は登場せず、数学もまったく使われない。出てくるのは、歴史的事実と丁寧な論理展開だ。だから経済学に詳しくない読者にも、本書は読みやすいはずだ。

 しかも、著者が語っているのは、経済をどのように見たらよいのかという「物の見方」だから、やさしくても、深く理解できる。

 もちろん、だからといって、著者に主張がないわけではない。むしろ、しっかりとしたスタンスを貫いている。それは、新自由主義が大部分の国民を幸せにはしないということだ。

 著者は、「なぜ企業が利益を追求し続けるのか」を問うことは意味がないという。永遠に増殖し続けるお金の運動体が資本であり、その資本が中心となる社会が、資本主義社会だというのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “年金博士”警鐘 支給年齢「68歳引き上げ」が意味すること

  2. 2

    地方は“安倍自民NO” 高知新聞「内閣支持率26%」の衝撃

  3. 3

    JOC会長を猛批判 小池知事に長男・竹田恒泰氏との“因縁”

  4. 4

    年商200億円の深キョン新恋人 “ホコリだらけ”の女性遍歴

  5. 5

    常盤貴子「グッドワイフ」上昇のカギは美魔女の輝きと気概

  6. 6

    高校ラグビー決勝戦で話題に 各地の「桐蔭」の由来は?

  7. 7

    上田慎一郎監督が語る 10年前の小説から「カメ止め」まで

  8. 8

    カリスマ経営者が警告「リーマンに近いことに」の現実味

  9. 9

    史上最弱横綱・稀勢の里 引退した途端“英雄扱い”の違和感

  10. 10

    菊川怜の夫は裁判沙汰に…女性芸能人が“成金”を選ぶリスク

もっと見る