「あの家に暮らす四人の女」三浦しをん著

公開日: 更新日:

 刺繍作家の佐知の家で雪乃と多恵美が暮らすようになって1年が過ぎた。善福寺川の近く、150坪の敷地に立つその家は、佐知の母親・鶴代の祖父が戦後に建てたものだった。父親の顔を知らずに育った佐知は、長年、鶴代と2人暮らしをしてきた。1年前、保険会社に勤務する雪乃が住んでいたアパートの上階の住人が入浴中に孤独死。部屋が水浸しになり住めなくなった雪乃は、友人の佐知に誘われ、安い家賃で間借りすることになったのだ。その後、雪乃がストーカーに悩む10歳年下の会社の後輩・多恵美を連れてきて奇妙な4人暮らしが始まった。

 谷崎潤一郎の「細雪」をベースに、その現代版として書かれた長編小説。(中央公論新社 1500円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動