大量絶滅カウントダウン特集!

公開日: 更新日:

「次の大量絶滅を人類はどう超えるか」アナリー・ニューイッツ著、熊井ひろ美訳

 今後どうすれば人類滅亡の危機を乗り越えられるのか、その生き残り策を提示しているのが本書だ。著者は、激変期に生存者として生き残ってきた生物のテクニックに学べと説く。たとえば、シアノバクテリアは持続可能なエネルギーを作り出す能力のおかげで最も適応力のある生物となり、コククジラは季節ごとに他海域に移動することを記憶し次世代にそのルートを伝えたことで生き延びた。そして、戦争と迫害に直面したユダヤ人は世界に離散し生き残りに成功した。

 この離散、適応、記億の3つをキーワードに変化と妥協を繰り返すことの重要性を強調し、今後の人類の変化として地下都市や宇宙エレベーター、宇宙で暮らす肉体への変身にまで言及。その思考のスケールの大きさには驚かされる。

(インターシフト 2200円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る