「自衛隊のリアル」瀧野隆浩著

公開日: 更新日:

 2014年7月に安倍政権が集団的自衛権「行使容認」の閣議決定をしたとき、著者は「ヤバい」と思った。法案は自衛隊のリアルと違うところにあるからだ。2004年にイラク復興支援活動に行ったとき、陸上自衛隊は「占領軍アメリカ」の「仲間」と見なされないように、砂色の米兵の戦闘服とは違う緑色の迷彩服を着用し、目立つように日の丸を縫い付けた。だが、自衛隊は13回も攻撃を受け、そのうち4回は宿営地に着弾。ロケット弾が鉄製の荷物用コンテナを貫通したこともあった。自衛隊は実際には〈戦闘状態〉にあったのだ。

 防衛大出身の著者が、知られざる自衛隊の〈リアル〉を証言する。(河出書房新社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  2. 2

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 3

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  4. 4

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  5. 5

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  1. 6

    「まつもtoなかい」長渕剛"神回"が話題に…「仕事と愛どっち取る?」の恋愛トーク!

  2. 7

    生島ヒロシ降板騒動は起こるべくして起きた!コンプラ違反が当たり前…大物司会者のヤバイ言動の数々

  3. 8

    ソフトバンク上沢直之への“取材NG”で雑音封印の配慮…昨季の山川穂高と同様、個別取材すべて却下

  4. 9

    香取慎吾は「三重苦」を克服できるか? 主演ドラマ不発の原因は「不肖の兄」「反フジテレビ」と…

  5. 10

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”