• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「ゲルダ」イルメ・シャーバー著、高田ゆみ子訳

 戦争報道写真として最も有名な「崩れ落ちる兵士」を撮ったのは、ロバート・キャパではなく、彼女だったのかもしれない。女性写真家のパイオニアともいうべきゲルダ・タロー。だが、没後はキャパの恋人としてのみ扱われ、写真史から排除された。粘り強い取材で彼女の生涯を追ったこの評伝には、「写真家ゲルダ」の正当な評価を願う作者の思いが込められている。

 1910年、ドイツのシュツットガルトに生まれたゲルダはユダヤ人。22歳のとき、ナチスドイツから逃れるため、単身パリに亡命し、キャパと出会う。

 彼の仕事をサポートするうち、自らもカメラを持つようになり36年、内戦下のスペインへ。2人は対等なパートナーとして前線の取材に臨み、ゲルダは勇敢な女性写真家としてキャリアを確立していく。しかし、前線の混乱の中、27歳の誕生日を目前に、味方の戦車にひかれるという無残な事故で命を落とす。フランス共産党はゲルダを「反ファシストのジャンヌダルク」としてシンボル化し、盛大な葬儀を行った。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    被災者よりも総裁選…安倍首相「しゃぶしゃぶ夜会」のア然

  2. 2

    今井美樹に続く批判 20年たっても解けない“略奪愛”の呪い

  3. 3

    夜な夜な六本木の会員制バーで繰り広げられる乱痴気騒ぎ

  4. 4

    全国一元化を口実に…安倍政権が障害年金支給カットの非情

  5. 5

    熊本では逮捕されたが…大阪北部地震でも現れた「愉快犯」

  6. 6

    加計理事長が突然の会見 W杯と地震に合わせ“逃げ切り作戦”

  7. 7

    コロンビアに勝利も…釜本氏は攻撃停滞と決定機ミスに注文

  8. 8

    手越がトドメに? 日テレの情報番組からジャニタレ一掃も

  9. 9

    セネガル戦は苦戦必至 日本のキーマンとリスク回避策は?

  10. 10

    国債の取引不成立が続出…日銀の異次元緩和は完全にドロ沼

もっと見る