公開日: 更新日:

「都市と地方をかきまぜる」高橋博之著

 大都会では何不自由なく消費生活を楽しめる。が、自分が口にする食べ物を誰が作り、どんな苦労をしているかなど知らないし、知ろうともしない。なぜか? それは消費者と生産者が無縁の関係でしかないからだ。

 こう気づいたのが本書の著者。元岩手県議で、知事選では次点までこぎつけた著者が政界引退を決め、地元の1次産業の再興に懸ける決意をする。

 そこで始めたのが消費地=東京と、生産地=東北の行ったり来たり。何しろ東京ではマンガ喫茶で毛布にくるまって眠るというのだ。そんな苦労を重ねて発刊した「東北食べる通信」。ネット時代ならではの起業の見本でもある。(光文社 740円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い