「スーパーカブはなぜ売れる」中部博著

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 ホンダの小型オートバイ、スーパーカブは1958年に売り出され、その累計生産台数は1億台を突破し、60年間続く超ロングセラーになっている。その売れる秘密は何かを解き明かしたビジネスノンフィクションだ。

 半自動クラッチによる独特の変速機構のため片手でも運転できること、優れた燃費性能と高い耐久性を誇り、働く庶民大衆の格好の移動手段として世界で愛されたのがヒットの理由だ。

 日本で販売されるスーパーカブの、ここ5年間ほどの販売台数は、郵便配達仕様が約1万台、新聞配達仕様を含めて2万台。ほとんどが配達や営業回りで働いているという。そんな働く庶民派モビリティーならではの開発エピソードも随所に載っている。 

(集英社インターナショナル 1500円+税)

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