「ざんねんな食べ物事典」東海林さだお著

公開日: 更新日:

 世の中には、インスタ映えには程遠いB級グルメなるものが存在する。本書は、そんなB級だからこそ日々リピートするさまざまな食べ物について大いに考え、大いに語る食エッセーだ。

 たとえば、日本人の国民食ともいえるラーメン。超高齢社会を迎えた日本で、要介護状態の老人がラーメンを食べたい場合、介護者不足の打開策として介護ロボットが老人にラーメンを食べさせる状況が考えられる。だが、ロボットがスープの小袋をどう開封するか、カップラーメンの適切な湯の量をどう認識するか等々、その際直面する問題について重箱の隅をつつくように考察を深めていく。

「気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている」の筆者・村瀬秀信氏との対談も収録。

(文藝春秋 1350円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした