「ざんねんな食べ物事典」東海林さだお著

公開日: 更新日:

 世の中には、インスタ映えには程遠いB級グルメなるものが存在する。本書は、そんなB級だからこそ日々リピートするさまざまな食べ物について大いに考え、大いに語る食エッセーだ。

 たとえば、日本人の国民食ともいえるラーメン。超高齢社会を迎えた日本で、要介護状態の老人がラーメンを食べたい場合、介護者不足の打開策として介護ロボットが老人にラーメンを食べさせる状況が考えられる。だが、ロボットがスープの小袋をどう開封するか、カップラーメンの適切な湯の量をどう認識するか等々、その際直面する問題について重箱の隅をつつくように考察を深めていく。

「気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている」の筆者・村瀬秀信氏との対談も収録。

(文藝春秋 1350円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ