「廓に噺せば」桂歌蔵著

公開日: 更新日:

 壽雄は横浜の色街だった真金町の一角にある遊郭・永代楼の一人息子として生まれた。父の死後、祖母と折り合いが悪かった母が出て行ったので、祖母の手で育てられた。

 5歳のとき、祖母に連れられて行った寄席で聞いた落語が好きになった壽雄は、祖母にねだって蓄音機を買ってもらった。壽雄よりすこし年上で、永代楼でかむろとして働いていたまいに、「好きな歌はなに?」と聞くと、二葉あき子の「古き花園」だという。壽雄はSP盤のレコードを買い、まいに聴かせるようになったが、ある日、まいが突然泣き出した。「水揚げ」が怖いのだという。そのとき、鬼のような顔をした祖母が戸を開けた。

 故・桂歌丸の弟子が師匠をモデルにした人情ばなし。

(光文社 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山田涼介が「令和最強アイドル」と評されるワケ…主演ドラマ「一次元の挿し木」は玉森裕太を三歩リード

  2. 2

    沈黙貫く橋本愛vs佐藤二朗「週刊新潮」で反論の泥沼化…SNS連投で"自滅"を心配する声も

  3. 3

    『ひよっこ』再放送記念、神回「ビートルズがやって来る」再録

  4. 4

    骨折で入院中ですが…ブラジルに惜敗した森保Jを巡る一部炎上報道で心が痛い

  5. 5

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  1. 6

    男子バスケ日本代表に激震、ホーバス監督“解任”の真相…過去には八村塁と確執も 

  2. 7

    孤立深まる高市首相…国会10日ぶり正常化でも続く“包囲網” 与党内からも反発の声噴出の自業自得

  3. 8

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  4. 9

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  5. 10

    村上誠一郎前総務相が高市政権バッサリ!「これが本当に保守政治なのか」…突きつけた自民「立党宣言」との乖離