「日米戦争同盟」吉田敏浩著

公開日: 更新日:

 2015年、安倍政権が強行成立させた国際平和支援法や重要影響事態安全確保法により、自衛隊は米軍への兵たん支援が可能になり、世界中どこにでも出動できるようになった。例えば共同訓練中に、北朝鮮側と偶発的な軍事衝突が起き、米軍が攻撃された場合、自衛隊も参戦することになり、日本も戦争の当事国となる。01年の米軍のアフガニスタン戦争と、03年のイラク戦争では、自衛隊は米軍に兵たん支援を行っている。日本人には自覚はないが、アフガニスタンやイラクの人々から見れば、日本はアメリカの戦争に加担しているのである。

 平和支援法では、自衛隊だけでは十分な軍事支援ができないときは民間企業にも協力を依頼することが規定されているのだ。 

 日米同盟とは日米軍事同盟に他ならぬことを告発するドキュメント。

(河出書房新社 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発