「カインは言わなかった」芦沢央著

公開日: 更新日:

 ダンスカンパニー「HHカンパニー」の新作公演で、藤谷誠は主役のカインを務めることになった。弟のアベルを殺すという難しい役だ。だが、誠の踊りを見た芸術監督の誉田は「違う」とつぶやいた。誠は嶋貫あゆ子に「カインに出られなくなった」とメールを送って失踪する。誉田は誠の代役に尾上和馬を選ぶが、その尾上に、誉田は「おまえの踊りは、どこを切り取っても全部一緒だな」と冷たく言い放つ。あゆ子はなんとか誠と連絡を取ろうとスマホで検索していて、誠の弟の豪が画集を刊行したことに気づく。

 カリスマ監督に壮絶なしごきを受け、自分に才能があるのかと苦しむダンサーの兄と、画家の弟の葛藤を描くミステリー。

(文藝春秋 1650円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る