「分断の時代」岡部直明著

公開日: 更新日:

 同じ第2次大戦敗戦国なのに、日本はドイツに経済、外交、国際的な存在感で大差をつけられている。ドイツがフランスとの和解を土台にEUでリーダーシップを発揮しているのに、日本はいまだに中国、韓国と融和できないため、アジアで経済や外交面の基盤を固められない。北朝鮮危機の打開についても、国際政治力学を読み違えている。

 北朝鮮が交渉相手と想定しているのはアメリカと中国なのに、安倍首相はアメリカだけを頼りにしている。

 朝鮮半島の「非核化」を目指すには、日本が被爆国として核兵器禁止条約に参加し、米中ロなどの核保有国に核軍縮を求めるしかない。

 新聞記者として欧米を見てきた著者が、新冷戦時代の世界を読み解く。

(日経BP 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」