「アフリカから、あなたに伝えたいこと」島岡由美子著

公開日: 更新日:

 1982年の夏、北海道利尻島のユースホステルで著者が出会った島岡強は、背中に「革命児 強」と刺しゅうの入ったジージャンを着ていた。いつも「俺は革命に命をかける」と言っていた。南アフリカのアパルトヘイトに反対する島岡は、翌年、19歳で南アフリカに入る。著者は幼稚園教諭になったが、87年、退職して島岡と入籍、アフリカに渡った。

 土着して第1次産業を始めることを計画した島岡は、ザンジバルで木造漁船カクメイジ号を造り、漁業会社を始めることに。だが、ザンジバルは教育水準が低く、メンバーも小学校中退者ばかり。卵10個の値段の計算もできない。タンザニアで人々の自立のために奮闘する「革命児」夫妻のドキュメント。

(かもがわ出版 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 2

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  3. 3

    国民民主党「新人都議」に渦巻く“スピリチュアル疑惑”…またも露呈した候補者選定のユルユルぶり

  4. 4

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    高橋真麻がフジ港浩一前社長、大多亮元専務を擁護の赤っ恥…容姿端麗な女性集めた“港会”の実態知らず?

  2. 7

    参院選「自民裏金議員15人」で当確5人だけの衝撃情勢…比例は組織票があっても狭き門

  3. 8

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 9

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  5. 10

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?