「三兄弟の僕らは」小路幸也著

公開日: 更新日:

 結婚25年を迎えた両親が旅先で交通事故で亡くなり、稲野家には大学3年の朗と高校2年の昭、中学2年の幸の3兄弟だけが残された。

 北海道から駆け付けた母方の祖母・栄枝が葬式などの手続きを手伝ってくれた。70歳の栄枝はそのまま3兄弟と同居をしてくれることに。朗は、母親から栄枝とは「もうお互いに死ぬまで会うこともないと思っている」と聞かされていた。しかし、その理由は分からない。

 ある日、3兄弟は家の前に駐車中の車が刑事の張り込みだと知り、大興奮。すると栄枝が自分も張り込みをされたことがあると言い出す。聞くと死んだ祖父が警察に追われていたことがあるという。

 仲がいいと思っていた両親の死後、次々に明らかになる「秘密」に動揺しつつも向き合っていく3兄弟を描く家族小説。

(PHP研究所 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    小芝風花&森川葵はナゼ外れた? 来秋朝ドラ「ばけばけ」ヒロインを髙石あかりが射止めた舞台裏

  4. 4

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  5. 5

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  1. 6

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  2. 7

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  3. 8

    参政党さや氏にドロドロ略奪婚報道の洗礼…同じく芸能界出身の三原じゅん子議員と“お騒がせ”な共通点が

  4. 9

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  5. 10

    自民党を待ち受ける大混乱…石破首相は“針のムシロ”のはずが、SNSでは〈#やめるな〉が急拡大