「孤高の血族」濱嘉之著

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 仙台の清光会中東北総合病院は創立150周年を迎えた。

 婿養子に入った現院長の池田利宗がこの病院を日本でトップクラスに押し上げたのだが、次男の利雄は一族の落ちこぼれ扱いされていた。

 そんななか、伯父の幸田宗春だけは利雄に目をかけていた。利宗はアメリカやドイツの緊急救命医療システムを導入しようとしたが、個人病院では難しい。すると宗春はその任に利雄を推挙した。腹腔鏡・内視鏡手術という先端医療の導入のため、利雄はアメリカに留学する。

 落ちこぼれと目されながら、天才的経営手腕を発揮して病院とグループ企業を繁栄に導いた医師とその家族の確執を描く長編小説。

(文藝春秋 2200円)

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