「共犯の畔」真保裕一著

公開日: 更新日:

「共犯の畔」真保裕一著

 厚木市内にある衆院議員井上秀利の事務所に2人の若い男が押し入り、応対に出た秘書を人質に事務所に立てこもるという事件が発生した。2人は逮捕されたが、完全黙秘を貫いて目的が分からない。彼らは井上に何を要求しようとしているのか。やがて、そのうちの1人の名前が判明した。松尾健。健が逮捕されたと知って、同級生の志賀友行が姿を消した。友行の現住所が群馬県鈴ノ宮町だと聞いて、健の弁護を担当する高山亮介は驚く。33年前、ダムの建設をめぐってトラブルがあった地だ。賛成派と反対派に分かれて町が二分し、町長選挙で壮絶な戦いとなった。

 ダム建設に象徴される政治の病巣を描くサスペンス小説。

(朝日新聞出版 2090円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    “マトリ捜査報道”米倉涼子の圧倒的「男運」のなさ…海外から戻らないダンサー彼氏や"前科既婚者"との過去

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    大阪・関西万博「最終日」現地ルポ…やっぱり異常な激混み、最後まで欠陥露呈、成功には程遠く

  5. 5

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  1. 6

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 7

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  3. 8

    巨人の大補強路線にOB評論家から苦言噴出…昨オフ64億円費やすも不発、懲りずに中日・柳&マエケン狙い

  4. 9

    元体操選手の鶴見虹子さん 生徒200人を抱える体操教室を経営、“アイドル”も育成中

  5. 10

    地上波連ドラ3年ぶり竹内涼真に“吉沢亮の代役”の重圧…今もくすぶる5年前の恋愛スキャンダル