「媽祖」川村湊著

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「媽祖」川村湊著

 台湾で関帝廟に次いで多いのが「媽祖廟(まそびょう)」である。

「媽祖」は960年に中国の福建省の湄州島で林家の七女として生まれた。母親が夢の中で観音菩薩にもらった丸薬を飲んで身ごもったという。生後、ひと月以上も泣き声ひとつ立てなかったことから「黙」と名づけられた。幼い頃から観音経を読み、病気治しの祈禱も行う。嵐で船が沈みそうなとき、暴風雨を抑えて船を救い、航海神として尊崇されるようになった。「媽祖信仰」は漁民たちによって、琉球、日本列島にまで広がっていく。

 著者は同人誌「文藝台湾」を創刊した日本の文学者、西川満を訪ね、媽祖について取材を始める。

 アジアに広がる「媽祖信仰」を紹介する。 (作品社 2970円)

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