「甘蔓情話」山本一力著
「甘蔓情話」山本一力著
饅頭(マントウ)作りの職人、林浄因と、沓(くつ)職人の丹錘は、中国・杭州の禅寺で働いている。ある日、凍りついた西湖で幼いきょうだいが転倒した。浄因らが助けようとしたとき、1人の僧が桟橋から飛び降りて、2人を助け起こす。日本の修行僧、龍山徳見だった。2人の姉の小蝶が干し柿を入れた饅頭をもって寺にお礼に来た。小蝶らの父母は出稼ぎに行き、きょうだいだけで暮らしているという。
龍山徳見が帰国するのに伴い、浄因は日本に渡ることになった。船中で、浄因は小蝶から預かったというものを渡される。それは小蝶の作った饅頭と、皮の味付けに使う甘蔓の茎だった。
日本に饅頭を伝えた男を描く時代小説。 (潮出版社 2420円)


















