著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

とらわれない男 石橋貴明がブチ壊すテレビとネットの枠

公開日: 更新日:

 ある結婚式に石橋が出席した際、座席表には「秋元康(作詞家)」などのようにカッコに肩書が書いてあった。だが、自分の席には「石橋貴明とんねるず)」とあった。その時から肩書は「とんねるず」に決めた。

 しかし、「みなさんのおかげでした」(フジテレビ)が終了した時、「ほぼ、とんねるずは死にました」(「Yahoo!ニュース特集」20年9月13日)と思った石橋は、現在の肩書を「元とんねるず」(同前)だと自嘲する。

 そんな石橋に「みなさん」でもコンビを組んでいたディレクターのマッコイ斉藤が声をかけた。「タカさん暇でしょ?」「YouTubeやりませんか?」と。石橋は「え、何? YouTubeやるって何?」「なんのこと言ってんの?」とチンプンカンプンだったが、「いや、テレビだと思ってやってください」とマッコイに言われると、テレビの手法だったらできると思い、始めた。

 テレビと違うのは、テレビはやりたくても「お話が来なければやれない」が、YouTubeは自分がやりたいと思えば実現できることだ。すると「あっ、やっぱり俺死んでいたんだ」と改めて思った。見違えるように脳が動き始めたのだ(同前)。

「昔みたいに100メートル9秒台みたいなダッシュはできないけど、30メートルは3秒でいけるぞ」(「情熱大陸」=前出)と感じ始めた石橋貴明。枠を超えた活動をしてきた彼は、テレビとYouTubeという枠もブチ壊してくれるはずだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理