臨床試験で症状改善 「プラズマローゲン」が認知症患者を救う

公開日: 更新日:

 厚労省の調査によると、団塊の世代が後期高齢者になる2025年には最大700万人が認知症になると予測されている。世界中でさまざまな認知症研究が進められているが、ここにきて注目を浴びているのが「プラズマローゲン」だ。

 認知症の半数以上を占めるアルツハイマー型認知症は、「アミロイドβ」や「タウ」といった異常なタンパク質が脳に蓄積して神経細胞が死滅してしまうことが有力な原因とされている。近年は、これらの異常なタンパク質を除去すれば認知症は防げるという方向で研究が行われているが、いまのところ目覚ましい成果は報告されていない。

 そんな中、新たな発見として注目されているのが「プラズマローゲン」という物質だ。リン脂質の一種で、人間を含むほとんどの動物の体内に存在している。酸化ストレスによる細胞のダメージを防ぐなど、細胞が活動するうえで欠かせない多くの根源的な役割を担っている。

 プラズマローゲン研究を進めている「認知症はもう不治の病ではない!」(ブックマン社)の著者のひとり、九州大名誉教授の藤野武彦氏(内科医)はこう説明する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性