早期がん発見容易 最新機器「NBI内視鏡システム」の実力

公開日: 更新日:

「咽頭・喉頭がん食道がん胃がん大腸がんのうち、胃がんと大腸がんは、拡大内視鏡を備えたNBI内視鏡システムで調べることで、良性か悪性か、さらに粘膜内のどこまでがんが浸潤しているかが分かります」

 リンパ節転移のない早期胃がんは、胃の表層を切除するだけの内視鏡手術で根治効果が得られる。大腸がんも、リンパ節転移がなく、粘膜下層の浅層までにとどまっていれば、内視鏡手術が可能だ。言い換えれば、これらの条件に該当しない場合は内視鏡手術では不十分で、外科手術が必要になる。

「拡大内視鏡搭載のNBI内視鏡システムであれば、この判断をより正確に行えます。従来の内視鏡では、そこまで正確には判断できませんでした。『良性腫瘍だと判断し、放っておいたが、実は悪性のがんだった』『取りきったつもりが、がんが見落とされていて取り残しがあった』あるいは『必要以上の切除だった』というケースがあったのです」

 複数の医療機関から、「通常の内視鏡では発見が難しかったがんをNBI内視鏡システムで確認できた」という論文が発表されているという。別の施設の試験では、従来の内視鏡検査による咽頭・喉頭がんの早期発見率が8%に対し、NBI内視鏡システムでは100%。食道がんでは、従来検査55%に対しNBI内視鏡システム99%という歴然とした差が出ている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃