生活習慣病は「いつ食べるか」を意識して予防する
健康のために「何を食べるか」に気を付けている人は多い。たしかに、体にいい食材を意識して摂取することも大切だが、「いつ食べるか」に気を配れば、より健康的になれるという。
人間の体には、一定時間ごとに生命リズムを刻む体内時計が備わっていて、日周リズム(サーカディアンリズム)、週周リズム、月周リズム、年周リズム(季節性リズム)、90分リズム(ウルトラディアンリズム)の5つの体内時計があるといわれている。
県立広島大名誉教授で、東北女子大教授の加藤秀夫氏(時間栄養学)は言う。
「体内リズムは、体温、血圧、睡眠、運動などの生命活動や、心身のコントロールをつかさどっていて、健康・栄養管理や、病気の予防・治療にも応用されるようになってきています。近年、食事が体内リズムの形成に影響することも分かってきました。体内時計のリズムの刻み方に合わせて適切に食事を取ることが、効果的に栄養素を取り入れることにつながり、健康づくりに役立つのです」
動脈硬化、糖尿病、高血圧などの生活習慣病は、心筋梗塞や脳梗塞といった突然死を招く病気の原因になる。そんな生活習慣病も、「いつ食べるか」を意識すれば、予防につながるという。