おいしい季節こそご用心 鮮魚には寄生虫がこんなにいる

公開日: 更新日:

 寄生虫に詳しい東京医科歯科大名誉教授の藤田紘一郎氏(感染症学)が言う。

「アニサキスによって起こる激痛は、アレルギー反応によるものです。1度目は問題なくても、2度、3度と繰り返すことで抗体が作られ、痛みを発症するようになります。胃に入った場合、多くは生食後6時間ほどで激しい腹痛を起こし、数時間続いた後には胃の粘膜からアニサキスが外れて痛みはなくなります。しかし、あまりの激痛に多くは救急搬送され、内視鏡でアニサキスを取り除く治療が行われます」

 胃を通過して腸にまで入り込まれてしまうと、さらに厄介だ。腸の粘膜に食らいついたアニサキスはなかなか外れないため、腸閉塞を起こして腸を切除しなければならないケースもあるという。

「アニサキスは、酢でしめても、わさびやしょうがと一緒に食べても死にません。70度以上で加熱するか、マイナス20度で24時間冷凍する必要があります。近年は解凍したものは味が落ちるといって、そのまま刺し身で食べる人が増えていますが、それだけリスクが高まっているといえます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々