“対象外”にも持続的効果 閉塞性動脈硬化症の新治療法とは

公開日: 更新日:

 動脈硬化の進行によって下肢の動脈の狭窄で引き起こされるのが「閉塞性動脈硬化症(ASO)」だ。歩くと下肢に痛みが起こって歩行困難になる間欠性跛行が特徴的な症状で、進行すると安静時にも痛みが表れたり、靴ずれなどがきっかけで足に潰瘍ができ、時には壊死に至る。

 速やかな治療が必要だが、ASOは重篤な動脈硬化合併症の一つなので、重症患者ほど喫煙、糖尿病、高血圧脂質異常症、慢性腎臓病など多数のリスクファクターを抱えている。そのため、進行例では治療が困難だ。

「血管内皮細胞の障害が大きく、リスクファクターを是正しても、閉塞性動脈硬化症の改善につながりにくいのです」(横浜市立大学医学部循環器・腎臓内科学主任教授・田村功一医師)

 滞った血流を良くする血管内カテーテル治療術や外科的血管バイパス手術もあるが、末梢の動脈まで狭窄が多発していたり、全身状態が悪いことから不可能なケースが珍しくない。また、可能であっても治療効果が不十分で再発し、下肢切断に至る場合も多い。

■血液から悪玉コレステロールを除去

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ