診断に7年…漫画家・島津郷子さんとパーキンソン病の闘い

公開日: 更新日:

 迷いながらも主治医に紹介状を書いてもらって、その手術ではナンバーワンといわれる医師のいる大学病院を受診しました。そして、08年の10月末に手術をしたのです。中には適性が合わず手術したくてもできない人もいると知って、チャンスに恵まれたことを幸運に思いました。

 約10時間の大手術でした。頭に2カ所穴を開けて電極を刺し、胸に機械を入れたので、計4カ所に6~7センチの傷があります。術後、電極を通すとそれまでの震えが嘘のようになくなって「わぁ、普通の人だぁ」と思いました(笑い)。うれしかったのは、震えがない体を取り戻せたことと、また漫画が描けるようになったこと。一時は「もう描けない」と絶望しましたから、久しぶりに墨汁のにおいを感じたときは感動しましたね。

 今も薬が必要ですし、ちょっと声が出にくかったり、歩くのが危なっかしいからヘルパーさんや看護師さん、リハビリの先生などに訪問してもらっていますが、なんとか穏やかに暮らしています。したいことはできるうちにやりたい。特別なことじゃなく、人に会ったり、漫画を描いたりという普通のことですけれど。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」