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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

慈恵医大がん見落とし問題の教訓 検査結果は患者から確認

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 その医師がリポートを受け取ってすぐチェックすればいいのですが、必ずしもそうではなく、多くは患者さんの来院時にリポートを“見る”のが普通。私は、検査を受けた患者さんに後日、電話するように伝えていますが、電話がないと、そのままになる可能性は否定できません。

 もちろん、見落としは病院側のミスですが、外来や病棟に数多くの患者を抱えている以上、このリスクは決してゼロではないのが現状です。そういう中では、患者さんも医師とチームを組んで、率先して医療に参加するのが望ましいでしょう。それが、見落としリスクを減らすことにもなるのです。

 先日、乳がんで亡くなった小林麻央さんは、ブログを見ると、医師の指示通りに再診するのを忘れていたそうで、確定診断まで8カ月もかかったといいます。

 検査結果は、患者さんから確認することはとても重要です。そういう姿勢は、がん治療だけに限りません。生活習慣病での血液検査などの結果のときも同様です。

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