著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

降圧剤を止めたいならまずは自分で血圧を測定する

公開日: 更新日:

「高血圧」で治療を受けている患者数は1000万人以上(平成26年、厚生労働省調べ)、高血圧人口は4000万人以上とされています。なぜ、高血圧の治療や予防が重要かというと、合併症が問題となるからです。

 高血圧の合併症リスクについて、今年のアメリカの大規模臨床試験(SPRINT試験)の結果から「血圧は低ければ低いほど好ましい(正常範囲で)」といわれるようになりました。「好ましい」というのは、「心血管イベント(心血管死、心筋梗塞脳卒中、心不全など)が起きにくい」ということです。つまり、血圧を正常に保つことは、将来的な大病を予防するための投資ということなのです。

 血圧は年齢とともに高くなりますし、一朝一夕に下げることはできません。

 重要なのは、減塩、運動(体重減少)、喫煙や飲酒を控えめにするといった生活習慣の改善ですが、そう簡単ではありません。そのため、必要に応じて血圧を下げる薬=降圧剤を使う場合があるのです。

 薬を服用している人もそうでない人も、まずお勧めしたいのが「自分で血圧を測定すること」です。自身の血圧を知らないことには、生活習慣の改善が血圧に影響があったのか、薬の効果があったのか確認できないからです。血圧の変化をきちんと把握し、数値が安定してくれば、降圧剤をやめたり、減らしたりすることが可能になってきます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり