著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

最も人件費が高い女子医大 医療経費は聖マリアンナが高い

公開日: 更新日:

 一般私立病院の人件費率(全収入に対する人件費の割合)は50~55%。医療経費率(医薬品、医科材料、外部委託費など)は30~35%ほどです。この2つの数字が高くなるほど、赤字の危険が増してきます。しかし数字を低く抑えてしまうと、人手不足や医療の質の低下を招きます。私立医科大学の人件費率はどうなっているのでしょうか。〈表〉にまとめました。

 大学全体の数字なので、教養や基礎医学系の教員、大学運営の事務職員など、病院と直接関わらないものも含まれていますが、誤差範囲として目をつぶることにします。全体的に人件費率が低いことが分かります。一般病院よりも10ポイントほども低くなっています。

 2016年度の事業収支が好調だった埼玉医大は41.6%で、他大学と比べて低いわけではありません。独協医大は40%に達していませんし、慈恵医大も低めです。このなかで唯一赤字だった女子医大の人件費率は45.6%と、もっとも高い数字を示しています。特定機能病院の指定取り消しが赤字の原因といわれていますが、むしろ高い人件費率が、業績の足を引っ張っているのかもしれません。

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