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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

南果歩さんは選択 乳がんでも治療を中断できるケース

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 ルミナルは、どちらもホルモン感受性の遺伝子が陽性で、ホルモン剤が効きやすい。Aはホルモン剤単独でよいケースも多いのですが、Bにはがんの増殖率が高いものやHER2陽性のものもあり、ホルモン剤に加えて抗がん剤や抗HER2治療薬のハーセプチンを加えることが標準治療なのです。

■抗がん剤で閉経する確率は20%程度

 南さんは手術後、ホルモン剤とハーセプチンの併用に触れていることから、がんのタイプはルミナルBと思われます。そこで加味するのが、ステージ1の病期です。

 先ほどステージ1の再発率は10%以下と書きました。逆にいうと、再発なく生存する確率が90%超ということです。

 これらを加味すれば、予防的な薬物療法に副作用が認められる場合は、一時的に治療を差し控えることを検討するという選択もアリだと思われるのです。

 抗がん剤治療によっては、閉経する確率が20%程度あります。抗がん剤が必要なタイプでは、しっかりと抗がん剤治療を行うのがベターですが、若い女性で妊娠を希望されるケースは、主治医とよく相談することが大切でしょう。

 薬物治療を中断した南さんは、サプリメントを飲むほかに民間療法に頼っているといいます。今年6月に乳がんで亡くなった小林麻央さん(享年34)もそうでしたが、民間療法はマイナスですから、治療を差し控えるのみでよく、サプリは不要。体の状態が回復したら、薬物治療を再開すればいいのです。

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