遺伝子変異からがんのタイプを見分け創薬や治療に役立てる

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「EGFR陽性の肺がんでステージⅣだと、従来の抗がん剤では余命1年とされていました。それが第1世代のEGFR阻害薬の『イレッサ』『タルセバ』が開発され、余命が2~3年に延び、それが効かなくなっても第3世代の『タグリッソ』を使うと、さらに余命が1~2年延びます。このように完全に治らなくても新薬が開発されるごとに余命が1~2年延びます。それに分子標的薬は副作用が少なく、飲み薬なのでQOLを保ちながら生活ができるのです」

■もともとは消化器外科医でスタート

 薬が効かなくなるのは、がん細胞が耐性をつくるために、さらに遺伝子を変異させるからだ。しかし、遺伝子変異のタイプを層別化することで、耐性がどのようなメカニズムでつくられるのかも調べられるようになるという。また、ゲノム医学を用いた検査、診断法も大きく進歩してきている。

「がん細胞の遺伝子分析をするには、現状では生検でがん細胞を採取しなくてはいけません。患者さんの侵襲も少なくなく、部位によって必ずしも取れるとは限りません。それで血液検査で遺伝子異常のタイプを調べる研究が進んでいます。血液中には壊れたがんのDNAが含まれていて、100タイプくらいの遺伝子異常が分かります。この検査は、肺がんの一部では保険適用になっています」

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