風邪だと思っていたら重大病 注意点を呼吸器専門医が解説

公開日: 更新日:

 大谷医師のクリニックを訪れた70代の患者で、診察時はさまざまな検査から「喘息の悪化」と診断、吸入ステロイドを処方した。レントゲン検査でわずかな影が疑われ、CT検査をしたが、翌日その結果を見ると、軽い肺炎を起こしていた。患者さんに改めて来てもらい、肺炎と伝え抗菌剤を処方。ところが、「ネットで調べたら、漢方でなんとかできると思い、吸入ステロイドはまだ使っていません。抗菌剤も必要ですか?」と言う。

「喘息が悪化すれば、痰が増え菌が増殖するので、肺炎も悪化する。肺炎は死亡リスクの高い疾患です。慌てて患者さんに、喘息に漢方薬が良いとはガイドラインでは出ていないことを伝え、とにかく指導通りに薬を服用してもらうように言いました」

 風邪だから、と甘く見ていれば、年代によっては命取りになる。

 さらに高齢者で咳が続くようであれば、嚥下障害も考慮に入れなければならない。

誤嚥性肺炎というと食物が原因と考えがちですが、実は唾液をうまく飲み込めないことが引き金になっているのです」

 嚥下障害も肺炎につながる。もし咳の原因に嚥下障害があるなら、それを改善するための運動や生活習慣を身につけなければならない。

 なお、咳の強さと重大病の有無は必ずしも一致しないという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃