糖尿病の新たな合併症「糖尿病性認知症」の症状と治療法

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 糖尿病には、糖尿病特有の認知症がある。「糖尿病性認知症」だ。東京医科大学高齢診療科主任教授の羽生春夫医師に聞いた。

 糖尿病の合併症として、「網膜症」「腎症」「末梢神経障害」がよく知られている。「狭心症」や「脳梗塞」の発症率も高まる。さらに近年、注目されている合併症が、「糖尿病性認知症」だ。

「糖尿病が認知症のリスクを2~3倍高めることは、以前から疫学調査ではっきりしていました。その中に、糖尿病だけが発症リスクとなる糖尿病性認知症があることが明らかになったのです」

 糖尿病が関係する認知症には、アルツハイマー型と脳血管性認知症がある。

 アルツハイマー型は原因がはっきりしておらず、脳血管性は脳梗塞や脳出血などが原因だ。糖尿病でない人も発症リスクがある。一方、糖尿病性認知症は糖尿病でなければ発症しない。

「糖尿病が関係する認知症を分類すると、約50%がアルツハイマー型、20~25%が脳血管性、10%が糖尿病性、残りが混合型です」

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