炎症性乳管がん<2>電話口で母は泣き出し父は声を詰まらせ

公開日: 更新日:

 これら抗がん剤を順番に点滴し、所要時間は1日約4時間、3週間を1クールにして7クール続けたのである。

「脱毛、手足のしびれなどもう、副作用は半端ではありませんでした。ほか鼻血、むくみ、下痢、嘔吐、両足の親指の爪も剥がれました」

■「もし代われるなら私が…」

 とくに女性にとって切なかったのは脱毛である。風呂場で洗髪をしていると、手のすき間から黒髪がバサバサと抜け落ちてきた。

 鏡に映る自分を見るのが怖くて、脱衣所に踏み出せない。長いこと湯船の中で、すすり泣きをしていたという。

 抗がん剤治療の開始から5カ月間を経た9月に、CTを撮った。腫瘍が随分と小さくなっていた。

 原田さんは、主人が社長を務めている自動車・航空機・福祉医療機器などの、設計・開発会社の役員をしている。

「社員の人たちには心配をかけまいと、がんであることを知らせませんでした。治療で出勤できないときは心臓病とウソをついていたのです。でも腫瘍が小さくなったところで、初めて会社の幹部にだけ、がんであることを告白したのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松重豊がついに引退を示唆し2代目探しに言及…「孤独のグルメ」井之頭五郎を継ぐ有力候補者の実名続々!

  2. 2

    “激ヤバ”高市チルドレン門寛子議員が大炎上! 国会前ペンライトデモを「ごっこ遊び」と揶揄・嘲笑

  3. 3

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?

  4. 4

    「考える野球」に混乱と苛立ちが続く中、涙が出そうになった野村監督の声かけ

  5. 5

    やはり万博EVバスは現場でも悪評ふんぷんの“いわく付き”だった…販売元が負債57億円で再生法申請

  1. 6

    NHKドラマ10「魯山人のかまど」は早くも名作の予感! 藤竜也は御年84歳、枯れてなお色香漂う名演技

  2. 7

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  3. 8

    巨人・坂本勇人「二軍落ち」のXデー…代打もムリで「そのまま引退」にも現実味

  4. 9

    赤沢経産相“ナフサ不安”の呆れた責任逃れ シンナー不足「目詰まり」「解消済み」に塗装業界は不信感

  5. 10

    楽天は“格安”、12球団監督の年俸はこうして決まる…出来高、日米待遇格差まで丸っと解説