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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国に570万人 アルツハイマー病の遺伝子療法に大きな一歩

公開日: 更新日:

 約570万人のアルツハイマー病患者がいるといわれるアメリカで、その有効な治療法開発への第一歩となる画期的な実験が成功し、大きな話題になっています。

 アルツハイマー病発症には、ある特定の遺伝子が関わっていることはすでに知られていますが、その危険因子を「書き換える」ことに成功したのが、サンフランシスコのグラッドストーン・インスティテュートです。「ネイチャー・メディシン」に論文が発表されました。

 アポリポタンパクEと呼ばれる遺伝子は、通常、同じ名前のタンパク質を形成する情報を持っています。しかし、アポリポタンパクE遺伝子多形のひとつ、「E4」と呼ばれる遺伝子のみが、脳細胞にとって有害なアミロイド・ベータと呼ばれる繊維状のタンパク質の蓄積をもたらすことも分かっています。

 グラッドストーンの研究者たちはこのE4遺伝子に注目。「マウス実験では有効だったのに、人間には効かなかった薬の理由もこのE4にある」との仮説を立て、初めて人間の脳神経細胞を使った実験を試みました。

 まず、E4遺伝子を持つアルツハイマー病患者の皮膚の細胞から、幹細胞技術によって作られた神経細胞を使って観察しました。その結果、E4を持つ神経細胞では、脳へのダメージとなるタウリン酸化が高いレベルで発生していると判明したのです。

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