ビタミンCの吸収と胃がんや早産にもかかわる2つの遺伝子

公開日: 更新日:

「SVCT1は肝臓や肺、腎臓、腸、皮膚にあって、SVCT2よりも最大取り込み速度が高く、体内のビタミンC濃度を一定に保つ働きをします。一方、SVCT2は脳や目、肝臓にあり、SVCT1より親和性が高く、低濃度のビタミンCを効率的に取り込む役割があります。この2つの遺伝子を例えると料理用の計量スプーン。前者が大スプーンなら後者が小スプーンというわけです。これらが状況に応じて、使い分けられるのです」

 ところがこの2つの遺伝子が壊れると、その壊れた場所によってビタミンCの吸収に大きな差が生まれる。結果、同じようにビタミンCを取っていても体に吸収される量に差が出る。

「ビタミンCを吸収しにくい遺伝子を持っている人は、ビタミンCがすんなりと細胞に入っていかず、遺伝子が正常な人のようにコラーゲンの合成の促進や細胞をさびさせる活性酸素の消去がうまくいかずに皮膚などの老化が進む場合もあるのです」

 この遺伝子が欠損している部位によっては、ビタミンCの吸収には差はないものの、胃がんや早産、緑内障などの発症に関係する可能性があることもわかってきているという。

 どの栄養素を、どれだけ食べたらいいのか。それも少なからず遺伝子が関係しているということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  2. 2

    石田ゆり子ブームは終わらない? ベリーショートに賛否、脱「奇跡の50代」でも人気加速

  3. 3

    国分太一は実質引退か? 中居正広氏、松本人志…“逃げ切り”が許されなかったタレントたちの共通点

  4. 4

    《ヤラセだらけの世界》長瀬智也のSNS投稿を巡り…再注目されるTOKIOを変えた「DASH村」の闇

  5. 5

    池田瑛紗は藝大浪人中に乃木坂46に合格 高校も“私立女子御三家”女子学院卒の超才媛

  1. 6

    作新学院・小針監督の「不適切指導」に私が思うこと 批判するのが“無難”かもしれないけれど…

  2. 7

    TOKIO国分太一「コンプラ違反」秘匿も次々に“セパ報道”で窮地に…復帰は極めて困難な道のりに

  3. 8

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  4. 9

    ポップの本質からズレた、山下達郎の一連の発言への違和感

  5. 10

    国分太一コンプラ違反で「周囲が感じていた異変」…過去にはガングロに"変身”して問題起こした有名人も