著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

男性9年、女性は12年以上…不健康期間は延びているのか?

公開日: 更新日:

 厚生労働省が発表する健康寿命。直近の数字は2016年時点で、男性72・14歳、女性74.79歳で、平均寿命と比べて、男性は8・84歳、女性は12.35年だけ短くなっています。

 健康寿命をネットで調べてみると「平均寿命のうち、健康で活動的に暮らせる期間」「日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間のこと」などとされています。

 したがって、逆に平均寿命と健康寿命の差は、病気や要介護状態、人によっては認知症を患いながら過ごす不健康期間ということになります。それが男性で約9年間、女性では実に12年間以上になるというのです。

 言うまでもなく、平均寿命は延び続けています。もちろん健康寿命も延びてはいるのですが、なかなか平均寿命に追いつきません。むしろ、少しずつ引き離されています。

 例えば01年の男性の平均寿命と健康寿命の差は8・67歳でしたが、上記のとおり、16年には8.84歳です。

 前回お示ししたように、現在50歳の人の実質的な平均寿命は約88歳です。健康寿命との差が約9年とすると、平均して79歳で病気や要介護に陥る計算になるわけです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然