著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

放射線医学専門誌で報告 ネクタイが認知症の原因になる?

公開日: 更新日:

 ひと昔前には、サラリーマンはネクタイを締めていないと、一人前とは認められないような雰囲気がありました。真夏でもネクタイをしっかり締めて汗だくになっている、という光景が当たり前でした。ただ、クールビズがもてはやされて以降は、少しずつその流れは変わってきています。IT関連などの比較的新しい産業や、若者が中心の企業では、ノーネクタイが当たり前、という仕事現場も増えています。それでも、やはりフォーマルな席ではスーツにネクタイという常識は、根強く残ってはいるようです。

 ネクタイの嫌いな人の言い分は、首が苦しくて呼吸がしにくい、というものです。しかし、実際に科学的にはどうなのでしょうか? 昨年の放射線医学の専門誌に、ネクタイによる脳血流の変化を検証した論文が掲載されています。これはネクタイをきつく締めた状態と、外した状態とで、MRI検査によって脳の血流の変化をみたものです。対象は13人の男性ボランティアです。すると、ネクタイを締めることにより、脳の血流は平均で7.5%低下し、外しても15分は低下した状態が続いていました。通常この程度脳血流が低下しても、健康上の問題になることはありませんが、長期的には脳の機能が低下する可能性も否定できません。

 ネクタイをきついと感じるほど締めることは、健康にも問題があるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」