病気につながる可能性も 「耳掃除」は月1回程度で実は十分

公開日: 更新日:

「とにかく触らないで、と患者さんには言いますが、悪循環を断ち切れず、外耳炎をこじらせる人も少なくありません」

 風呂上がりに、水分を取るために綿棒で耳の中をこするのも、外耳炎の原因になる。

 一方で、体質によって耳垢が自然に排出されない人もいる。耳の中にぎっしり詰まっていて、医師が調べても鼓膜が見えないほど。耳掃除のやり過ぎによる外耳炎の患者は、後藤医師が診ている大学病院でも週1~2人は来るので、開業医の先生のところではもっと多いことが予測される。

「突然耳が聞こえなくなったと驚いて外来に来られる人もいます。私の印象では耳垢が湿っている人によくある。飴玉3~4個分くらいの耳垢が取れる人もいます。耳垢が取れにくい体質の人は、3カ月に1回くらいは開業医で耳掃除をしてください」

 耳掃除好きの人は、あの“気持ち良さ”を、ごくたまに楽しもう。

■耳が聞こえなくなったら

 急に耳の聞こえが悪くなったら、様子を見ないで、すぐに近所の耳鼻咽喉科を受診すべきだ。突発性難聴では対応が遅れれば、それだけ聴力を取り戻しにくい。ヘッドホンの繰り返しの利用や大音量で神経が損傷し、音響外傷といって難聴になっている場合もある。いったん聞こえが悪くなると、一生続くケースも少なくない。治療のチャンスを逃してはいけない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋