著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

米誌で研究報告 生活習慣の改善で認知症は予防できるのか

公開日: 更新日:

 認知症を発症する要因はさまざまで、大きく「遺伝的要因」と「環境的要因」に分けられます。遺伝的要因に基づく認知症リスクを完全に排除することは困難ですが、環境的要因は生活習慣を見直すなどして変化させることができます。

「生活習慣の違いが、遺伝によるリスクにかかわらず、認知症の発症とどのように関連しているのか」を検討した研究論文が、米国医師会誌電子版の2019年7月14日付に掲載されました。

 この研究では、英国の大規模データベースに登録されている、認知症や認知機能に障害がない60歳以上の高齢者19万6383人(平均64.1歳)が対象となりました。

 被験者は認知症の遺伝リスク、および生活習慣(喫煙状況、定期的な運動食事内容、飲酒状況)が調査され、遺伝リスクについては低度、中等度、高度の3グループに、生活習慣についても「好ましい」「中間」「好ましくない」の3グループに分類されました。

 中央値で8年にわたる追跡調査の結果、遺伝リスクが「高度」の人では、遺伝リスクが「低度」の人に比べて1.91倍、統計学的にも有意に認知症の発症リスクが増加しました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?