著者のコラム一覧
熊本悦明医師

1929年、東京都生まれ。東京大学医学部卒。日本メンズヘルス医学会名誉理事長、札幌医科大学名誉教授。現在は「オルソクリニック銀座」(東京・中央区)で、名誉院長として診療中。近著「『男性医学の父』が教える 最強の体調管理 テストステロンがすべてを解決する!」(ダイヤモンド社)がある。

男性の更年期に「男性ホルモン補充療法」という選択肢

公開日: 更新日:

 働き盛りのうつ症状の多くはテストステロン減少が原因なのだという。

「うつと診断された50代の患者さんのケース。気分の落ち込みがひどいからと精神科を受診したのですが、出された薬を飲んでも改善しない。『先生、症状が良くならないんですけど……』と言っているうちにどんどん薬が増え、症状は一向に良くなりません。そんな薬漬け状態を心配した知人が、私の外来を紹介したのです。診察でじっくり話を聞いてみると、症状から男性更年期が原因になっている疑いが強い。そこで、血液検査をしてみると、やはりフリーテストステロン値が極端に低かったのです。そこで男性ホルモン(テストステロン)を注射によって2週間に1回程度補充する方法をおこなったところ、ほどなく気分の落ち込みは解消し、うつの薬はやめていただくことができました」

 そして再び精力的に仕事に取り組めるようになって、今も活躍しているという。

「もちろん、テストステロンとは関係がない、本当の『うつ』のケースもあります。しかし、若いころに心の調子を崩した経験がまったくなくて、40代後半から50代になって初めて『なんかちょっと変だ』と思ったり、極端な落ち込みが続いた場合は、テストステロン減少が原因の『男性更年期』を疑った方がいいでしょう。その場合、精神科や心療内科に行っても、治らないどころかますます悪化するだけです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ