115年といわれるが…人間の「寿命の限界」はいくつなのか

公開日: 更新日:

 有性生殖では、オスとメスの遺伝子が混ざり合い多様な遺伝子セットを持つ子供が生まれる。これはさまざまな環境に適応できる子供が生まれるという点でメリットがあるが、無性生殖とは違い複雑な遺伝子継承の作業が必要となるため、遺伝子の異常な組み合わせが出る可能性が高い。

 本来、異常な遺伝子を持つ子供は成長できずに死んでしまう可能性が高いが、2倍体生物である人間は、染色体(遺伝子のセット)を2つもつため、片方に異常が生じても生存し生殖活動を行うことができる。そうすると異常な遺伝子を持つ細胞が子孫にどんどん蓄積され、やがて正常な細胞が作れなくなる子供が増えて人類そのものが絶滅する可能性がある。そこで、不要な遺伝子を持つ細胞を後世に残さないようにサッサと自死させてしまうという仕組みが必要となった。それが「自死」なのだ。

 つまり、人間は男と女という「性」とセックスという「生殖」を持ったことで、地球上で生き延びるのに都合の良い遺伝子を子孫に残せるようになった。その代償として新たな「死」を背負ったというわけだ。この先、よほどのことがない限り、寿命の限界からは逃れられず、その壁はおそらくは120歳過ぎということのようだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”

  2. 2

    石田ゆり子ブームは終わらない? ベリーショートに賛否、脱「奇跡の50代」でも人気加速

  3. 3

    TOKIO国分太一「コンプラ違反」秘匿も次々に“セパ報道”で窮地に…復帰は極めて困難な道のりに

  4. 4

    作新学院・小針監督の「不適切指導」に私が思うこと 批判するのが“無難”かもしれないけれど…

  5. 5

    国分太一「すぽると!」降板は当然…“最悪だった”現場の評判

  1. 6

    巨人阿部監督 グチるくらいならいっそ「4番・坂本勇人」はどうだろう…“進退の決断”含めた4つの理由

  2. 7

    国分太一コンプラ違反で「周囲が感じていた異変」…過去にはガングロに"変身”して問題起こした有名人も

  3. 8

    田原俊彦「真ん中の足」「カッチカチ」下ネタ連発で退場危機…フジ問題でも“おまいう発言”で大ヒンシュク

  4. 9

    フジ再激震! オンカジ逮捕「ぽかぽか」演出担当社員が豪語していた夢との落差にア然

  5. 10

    長嶋茂雄さんは松井秀喜の背もたれをガーンと蹴っ飛ばし、「巨人の4番道」を説いていた